ベルリンから本が届きました
ドイツ語の論文をまとめた本『ユストゥス・メーザーからエトガー・ザリーンまで――ドイツ政治経済思想史について 日本の視点から』がついに当地で出たことは、今月初めに編集担当者からきたメールで知らされていたけれど、ようやく きのう、郵便で本物が自宅に届いた!その「前書き」の最後に書いておいたように この本は妻に捧げているので、ちょうど結婚記念日だった昨日 妻に プレゼントとして手渡せて よかった^^。
郵便配達のチャイムがなったとき、モコが玄関ドアから――いつもは出ないのに――飛び出してきたのは、偶然だろうか。ちょうど、ハンブルク大学の経済学史教授エリザベート・アルゲヴェアさんとメールでやり取りしていて、インスピレーションを感じたとか^^;;
彼女に「ぼくは白内障の手術をしたけれど モコも白内障なんです。残念ながら 同じ目医者さんじゃないけど、モコも動物眼科の獣医さんに診てもらってますよ」と書いたら、彼女から「モコちゃんも見えることは大切だよね。本には興味ないでしょうけれど」と返ってきた。モコがそれに対して「わたしも 本に興味あるのよ」と言いたかったみたいなのだ。

アルゲヴェアさんとの たわいないやり取りを書いたが、2023年の半年間 彼女のもとで研究滞在した際、彼女の研究室で最初に目に留まったのは、犬や猫に囲まれた幸せそうな女性の写真だった。じつは彼女の妹さんが眼科専門の獣医としてベルリンで仕事をされていて、その写真だったのである。
ハンブルク滞在中に日帰りでベルリンに行って――といっても妹さんを訪ねたのではなく――当地の出版社ドゥンカー・ウント・フンブロートでその出版の取り決めをしてきたのであり、そのことを彼女も覚えていて、同じメールで、それが本になったことをとても喜んでくださっている。

アルゲヴェアさんのことが多くなってしまったが、彼女については、6月のドイツ・社会政策学会経済学史委員会の総会で彼女が委員長になったことを皆さんにお知らせして、締めよう。
つまり、組織的に、ドイツ語圏(オーストリア、スイスを含む)での経済学史研究の頂点に立つことになった。女性としては初めてである。彼女には「おめでとう!ぜひ頑張ってほしい。応援しますよ」と伝えた。ちなみに、日本の経済学史学会も1年半前から名古屋市立大の藤田菜々子さんが女性として代表幹事になっていますよ、と彼女に伝えておいた。
この本の出版では、彼女のみならず、向こうの多くの研究者に大変お世話になった。枚挙にいとまがないが さらに3名のみ挙げて、お礼にかえさせていただきたい。
ユストゥス・メーザー協会会長のマルティン・ズィームゼン Martin Siemsen さんには全体にわたってぼくのドイツ文を丁寧にチェックしていただいて、助けられた。もちろん、メーザーについてのご教示も大変ありがたかった(6月22日のブログ記事「門出、新しい研究生活――その3: 2つの本」参照)。
第10章「社会政策学会自主解散の背後での、グスタフ・シュモラーをめぐる論争」は日本語の『ドイツ社会経済思想史の研究』(2026年)の第7章に対応するが、その経済学史委員会で報告し、ナチス期ドイツの経済思想の研究の第一人者ハウケ・ヤンセン Hauke Janssen さんから貴重な示唆を得て、別の論文と言えるほど増補し・書き直すことができた(2023年7月12日・2023年11月30日のブログ記事を参照)。
人名索引で フランクフルト大学上級教授のベルトラム・シェフォールト Bertram Schefold さんは 掲出個所が多く 4行にわたって挙げられている。でも2番めだ。では「5行もある第1位は誰でしょう。エトガー・ザリーンです」と伝えたら、「尊敬するザリーン先生なんだ、嬉しい!」と返ってきた。両者の関連がこの本でいかに重要か(2020年9月22日のブログ記事や、2026年6月22日の「門出、新しい研究生活――その2: 経済学史研究会第273回例会」など参照)。
ここに挙げた4名の方々とは、かれこれ お付き合いのなかで親しい者同士で呼び合う「ドゥー」でやり取りさせていただいている。嬉しいことである。
以上、中身はあまり説明できなかったけれど、とり急ぎ、本の到着とその周辺についてのみ。
いや、おまけに、出版社側の広告をご参考まで。ちなみに、写真は このサイトの「原田ゼミのアーカイブ」の「Ⅰ. 原田ゼミの各年度の共同論文」の「 8期生(2024春入ゼミ)」での集合写真を自分で(!)加工して 出版社にデータで渡したもの^^;;



