第6回進化経済学会学会賞

 先週、進化経済学会の事務局から連絡をいただき、拙著『19世紀前半のドイツ経済思想――ドイツ古典派、ロマン主義、フリードリヒ・リスト』(ミネルヴァ書房、2020年)を学会賞に選んでくださった とのこと。たしかに、同学会のサイトのフロントページに大きく出ている!

進化経済学会のサイトのフロントページ(このブログ記事の作成時点)

 その賞はとくに現代の経済・経済学を論じた作品に授与されるものと思っていたので、ぼくの経済思想史の研究が――そこから現代を展望しているとはいえ――選ばれたことには、大変(ポジティヴな意味で)驚いた。そしてとても光栄に思う。こうした研究に対してご理解くださり、寛大な決定をしてくださった選考委員・理事の先生方には、心から厚くお礼申し上げたい

 「授賞理由」では、ぼくの明らかにした後発資本主義国ドイツの経済思想の多様性構造をよく読み取っていただいて、とりわけドイツ古典派の社会的使用価値論について次のように述べられており、とても嬉しい。

 「後発なるがゆえに問題の核心を捉え、時代を先取りする要素も含まれていたのであって、例えば、ウィリアム・カップ、都留重人、宮本憲一らの一連の貢献にも見られるように、使用価値の概念は、20世紀後半に、新古典派経済学への反発として再び注目を浴びることになる。このような経済思想の進化をよく描いた本書は、進化経済学の発展に経済思想史の分野で重要な貢献をしたものと言える。」

 授賞に際しての謝意は、進化経済学会の先生方にはもちろんのこと、「序」で書いた研究者の方々をはじめ妻その他の皆さんに、ここで あらためて表させいただきたい。また出版助成をいただいた学部の同僚の先生方、ブログ(昨年12/23)に書いたそれ以外の方々にも、もちろんミネルヴァ書房と編集者の梶谷修氏(当時)にも。

第3校を出しに行ったとき
真剣な顔つきで(2020年3月)。

 授賞式は、3月26~27日に開催される進化経済学会の今年度の大会(オンライン開催)で執り行なわれる。